遠距離恋愛

2002年6月19日
留学前、すごく好きな人がいた。
今まで付き合った人は何人かいたけれど、
自分から好きになって告白した人は、人生で彼一人。
その彼だけは正直なところよく思い出す。

日本で就職したときから長期留学を決め込んでいたから、
会社での付き合いは極力控えようと思っていた。
でも、彼は同期で、しかも同じテニス部(会社の部活)。
ほぼ一目ぼれという感じ。
最初は同期の気の合う仲間で遊んでいたけれど、
やっぱり彼のこと大好きで。

留学のため、毎日語学の勉強しなくちゃいけない
し、貯金の為、退勤後バイトもしたりしていたから、
恋愛なんてしてる暇なかったんだけれど、めち
ゃくちゃ一生懸命だった。
付き合うようになってからも、とっても楽しかっ
た。同じ社内だったから勿論内緒にしていたんだけれど。
私が留学のため会社を辞める半年ほど前、彼も転職
の為退職。

このときから少しずつ歯車が合わなくなってきた。

ずっとやりたかった仕事になって彼はますます仕事
に没頭。エンジニアだから、いったんのめり込むと
周りが見えない。
私のことも忘れちゃうくらい。
私も留学を目前に手続きに追われたり、多忙日々。
お互い家族にも紹介していたし、私の留学が終わっ
たら結婚、という話も出ていた。

彼のことは勿論大好きだったけれど、まだあまり結
婚が現実のものとして感じられなかった。
返事を保留のまま、中途半端な状態で私はヨーロッ
パへ。

外国の小さな町での慣れない生活。その町で日本人
は私一人。
勉強したとは言え、方言を聞き取るのは簡単なこと
ではなく、日本語でメールもできる環境になかった
し、時差のため電話することもままならない。
最初の半年は友達や家族から来る手紙以外はほとん
ど日本語に接することなく過ぎていった。

海外で日本人と接することなく生活したことある人
ならきっと分かってくれると思うけれど、母国語と
は言え、長く使ってないととっさに気の利いた表現
できなかったり、言葉が出てこなかったりするんだ
よね。その頃はちょうど、日本語も外国語も中途半
端な状態だった。お互いの言葉を行き来するのが大
変、というか。

で、頑張って彼には連絡取っていたけれど、手紙だ
けだと、自分の意図していなかったように取られた
りして、電話した時それを追求し、されるようにな
って。
遠距離恋愛って大変、ってそのとき初めて思った。
離れていてもお互い好きなら大丈夫って思っていた
し、私は毎日が新しいことばかりで日本を懐かしが
ってる暇なんてなかった。
今考えてみると、残されたほうが辛いんだよね。
自分が今そうだからやっとわかった。

結局、彼とはこっちに来て半年足らずでだめになっ
てしまった。
すごく悲しくて、何日も泣いたり、眠れない日があ
ったけれど、それでも日本に帰ろうって考えには至
らなかった。だから分かれちゃったんだけど。
これが留学して2年とか経った頃だったら、すんな
り帰れていたんだろうなぁ。
おかげでその後帰るきっかけを失いっぱなし。(^_^;

もうまったく連絡取れなくなっちゃったからどうし
てるんだろうとたまに思う。
私の友達が彼の家に電話したとき、彼のお母さんが
私のこと聞いてきたって言っていたけれど。
そのとき友達が聞いた話だと、あれ以来彼女も作らず、今は研究でアメリカにいるとか。
お母さんからの話だからきっと確かなんだろうけれど。

このことがあって以来、遠距離恋愛には臆病になってしまった。
でも、今の彼とまたすることになるなんて。

続きはまた明日。

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